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路傍の晶:第1回 生活雑貨 文具 手作り小物 たんたん 店主 富田さん

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地域に根ざしてご活躍をされている店主の方々へのインタビューをお届けします

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第1回 生活雑貨 文具 手作り小物 たんたん 店主 富田さん

階段を上ると楽しい空間が待っている

階段を上ると楽しい空間が待っている

 階段を一段ずつ上がるごとに、子どもたちのにぎやかな声が聞こえてくる。靴を脱いで上がると、部屋の奥には駄菓子や文房具などが所狭しと並ぶ。それらをまえに、ある子どもはじっくりと品定めをし、またある子どもは少ない小銭を握りしめながら、頭のなかで懸命に算盤を弾いていた。

「子どもたちの居場所になればいいなと思っています」昨年2月にオープンした冨田さんは、笑顔を交えながら話す。
「小学校に通い始めたり、子どもが大きくなるにつれて、放課後の遊び場が少なくなっていると感じるんです。もちろん買い物だけを考えれば、スーパーやコンビニでも事足りるんですが、ただレジに並んでお金を払い手に入れるだけでは、消費税などの細かい計算もしなくなるし、たとえ買いすぎても誰に咎められるわけでもない。親の立場からすると、昔の駄菓子屋のようにお店の人とのコミュニケーションがあるほうが、子どもを安心して送り出せると思うんです」

 富田さん自身、小学校に通う2人の娘を持つ。この店は、自らの実体験で感じたことを機に生まれたものだった。

毎日が楽しいと語る富田さん

毎日が楽しいと語る富田さん

 だが、ここはいわゆる駄菓子屋に止まらない。富田さんが気遣っているのは、子どもだけに限られているわけではないのだ。いまもなお子育ての最中にある彼女は、「母親の一助になりたい」と言う。

「子育てをしていると、どうしても気持ちに余裕がなくなるんです。世間では、“働くお母さん”の苦労に目が行きがちですが、専業主婦だって同じように偉いと思う。仕事で外に出ることがあれば、その時間だけは“働く女”として気分を変えることができるけれど、専業主婦はずっと母親でいなければいけませんからね。公園に行っても、結局は子どものため。すべてがそうだから、煮詰まってしまうんですよ。母親自身が楽しいことを見つけられれば、気分も晴れるし、毎日がきっと楽しくなる。だから子どもだけじゃなく、煮詰まっているお母さんたちにも、ここに来て気分をリセットしてもらえればいいなと思います」

まるで「おもちゃ箱」のような店内

まるで「おもちゃ箱」のような店内

 もともと雑貨好きな富田さんの趣向も手伝って、店内には食器をはじめとする生活雑貨も並んでいる。またフラワーアレンジメントやビーズのアクセサリー作り、ペーパークラフトなど、大人向けの小規模なカルチャースクールも開いている。子連れで訪れた利用者は、講座を受けているあいだ、スタッフに赤ちゃんをあやしてもらい、自分は講座に集中できる。実際、「いい気分転換になりました」という声も届くほど、評判は上々だ。

 店を開いておよそ一年半、あっという間に時間は流れた。その間、品揃えを増やし、スペースも拡げている。だが、彼女のやりたいことは尽きない。

「託児もやりたいし、教室ももっと増やしたい。皆んなの居場所になれたらいいですね」単なる雑貨店でも、カルチャースクールでもない。母親として生きる富田さんが思いを詰め込んだ「たんたん」は、誰をも受け入れる我が家のようである。


取材・文◎隈元大吾
生活雑貨 文具 手作り小物 たんたん

住所:〒216-0022  川崎市宮前区平1-1-16 2階
アクセス:東急田園都市線溝の口駅南口より宮前平駅行き他に乗り、向丘出張所バス停下車徒歩1分
東急田園都市線宮前平駅より溝口駅南口駅行き他に乗り、向丘出張所バス停下車徒歩1分
小田急線登戸駅より菅生車庫行き他に乗り、向丘出張所バス停下車徒歩1分
電話番号:044-865-8123
ファックス番号:044-865-8123
営業時間:10:00〜16:30
定休日:土・日曜、祝日
(※ただし、第1・3土曜日は営業いたします。)

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