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路傍の晶:第16回 ペットの写真館 Studio1(スタジオワン) 渡辺さん、永田さん、北川さん

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地域に根ざしてご活躍をされている店主の方々へのインタビューをお届けします

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第16回 ペットの写真館 Studio1(スタジオワン) 渡辺さん、永田さん、北川さん

「プロ写真家集団「Studio 1」の面々。右から渡辺さん、永田さん、北川さん

プロ写真家集団「Studio 1」の面々。
右から渡辺さん、永田さん、北川さん


潤んだ瞳をこちらに向ける表情がなんとも印象深い。レンズによって切り取られた瞬間のまなざしがパネル大のフレームを越え、なにかを強く訴えかけてくるのだ。濡れた瞳の主は人間ではない。とある利用者が愛玩する猫である。

「時間をかけて、表情を“待つ”んですよ」ペットの写真を柱に幅広い撮影活動を続ける渡辺さんは、シャッターチャンスを迎えるまでの経緯をこう明かした。
「人間を撮るのとおなじように、ペットに関しても納得できる写真が撮れるまで待ちます。時間の制約のなかで撮った顔と、ひとしきり遊んでリラックスさせてから見せる表情はまったく違う。だから撮影に数時間かかることもザラ。でもたとえ時間がかかったとしても、我々はきちんとしたものを撮りたいですからね。飼い主すら知らないペットの表情を引き出せたら楽しい」

ペットの写真をプリントしたタイルや石。写真の品質を永遠に保てる

ペットの写真をプリントしたタイルや石。
写真の品質を永遠に保てる


田園都市線の宮前平駅から程近い場所にある「Studio1」は、フリーランスのカメラマンで構成する写真館である。渡辺さんのほか、永田さんと北川さん、そして数名のサポートスタッフが加わり営んでいる。もともとテレビCMやプロモーションビデオなど、おもに映像制作を手掛けている彼らの付き合いは古い。いまではそれぞれ独立しているものの、おなじ映像畑で20年を越える時をともに歩んできた。そんな気の合う3人が川崎市宮前区に集ったのは、たまたまこの物件を見つけた地元の永田さんが、渡辺さんと北川さんに声を掛けたためだという。お世辞にも広いとはいえぬスペースだが、元気に走り回るペットの撮影には手ごろなサイズだった。

2005年3月にスタジオを立ち上げておよそ2年、最近の活動はペットの撮影だけにとどまらない。「いまもっとも力を注いでいる」という商品は、写真を利用したペットグッズである。これまで積み上げてきた彼らの実績と人脈がなせる業だろう、あるとき石やタイル、レンガなどに写真をプリントする技術と出会い、コラボレートすることを思いついたのだ。なかでも、お守り代わりにもなりそうな石のプリントは「Studio1」のオリジナルで、特許出願中の商品だという。現在はさらに、ペットの写真を織り込んだ表札やアクセサリーなどの製作も進めているそうだ。無論、すべてオーダーメイドである。


タイルを並べて壁に飾ることもできる。このように使い方は思いのまま

タイルを並べて壁に飾ることもできる。
このように使い方は思いのまま


「うちのは本物です」はにかみつつ、渡辺さんは言い切る。
「通常の紙焼きや安価なプリントだとどうしても傷んできますが、これは耐久性に優れているので、たとえば外に置いて風雨に晒されても永久に劣化しません。落とすなどしてその物自体を壊さないかぎり、作ったときのままの写真を永遠に残せる。飾ってもいいし、コースターにしてもいい。どのように使うかは、お客さんそれぞれにお任せしたいですね」

「ペットを子どものように可愛っているひとたちに届くのが一番うれしい」と口を揃える。プロの写真家たちによって切り取られた表情が、かたちを変え、新たな息吹を吹き込まれるのだ。彼らの手にかかれば、最高の瞬間が<永遠>になる。



取材・文◎隈元大吾

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