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路傍の晶:第20回 ティーハウス マユール 畠山さん

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地域に根ざしてご活躍をされている店主の方々へのインタビューをお届けします

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第20回 ティーハウス マユール 畠山さん

畠山さんは茶葉それぞれの特徴を最大限に引き出す

畠山さんは茶葉それぞれの
特徴を最大限に引き出す


現在の店を開くことになったのは利用者が背中を押してくれたおかげだと、彼女は言う。
「まえのお店を畳もうとしていたときに、多くのお客様が『辞めないでほしい』と声を掛けてくださったんです。それで店舗を探して、路面店を開くことにしました」

 じつは以前、畠山さんは全国の首都圏に展開する商業施設の一画で、約7年にわたり紅茶と外国製菓を扱う店を切り盛りしていた。海外に本拠を置く、いわゆるフランチャイズである。だが本部と突然、連絡不能に陥ってからというもの、苦労の日々が続いた。商品が入ってこなければ店は立ち行かない。閉店を考えるようになった店主を救ってくれたのはほかでもない、それまで足しげく通っていた利用者の声だった。

おなじく、ときを重ねるように知り合った紅茶専門店の存在も見過ごせない。それが、インドから紅茶を直輸入し販売している「マユール」だった。品が入らなくなったころから取引を始めたこの紅茶のプロフェッショナルが、独立にあたり看板を貸してくれることになったのである。「簡単なことではない」と当初は躊躇していた畠山さんも、業者と利用者の後押しを受け、宮崎台に店を構えることを決意したのだった。

棚に並ぶ香り豊かな茶葉たち。量り売りも行なっている

棚に並ぶ香り豊かな茶葉たち。
量り売りも行なっている


「その場で飲んでいただく場所をつくりたかった」という店は、紅茶の販売のほかカフェとしても人気を呼んでいる。インドのティーブレンダーが厳選した茶葉を、畠山さん自ら適切な量と蒸らし時間を計算し、最良の状態で提供する。香り豊かなフレーバーティーは約100種類を数え、その日の気分や体調に合わせて葉を選べるのも魅力だ。さらに取り揃えているハーブティーは、「私も好きでよく飲んでいますが、ここ数年、風邪を引いてないんですよ」というほどに奥が深く、体にもいいそうだ。

またマユールでは紅茶のほか、子どもたちが幼稚園や学校に通っているあいだの主婦の憩いの場として、ランチやケーキなどのメニューにも充実を図っている。目の前の通りとは明らかに異なるゆったりとした時間の流れに、思い思いの時を過ごす常連は多い。


宮崎台駅から徒歩2分ほどの店は喧騒を忘れさせる憩いの空間

宮崎台駅から徒歩2分ほどの店は
喧騒を忘れさせる憩いの空間


「美味しい紅茶の飲み方をより多くの方に知っていただけたらうれしいですね」そう話し、畠山さんは笑顔を見せる。
「紅茶は入れ方ひとつで風味が変わりますから。また紅茶とともに、このカフェで優雅な時間を楽しんでもらえればと思います」

思えば、この業界に足を踏み入れる以前は彼女自身、専業主婦として過ごしていた。そんな畠山さんが紅茶の世界に引き込まれたのは、子どもが手を離れたころ、なにか仕事を始めようとたまたま手に取った雑誌がきっかけだった。当時からおぼろげに抱いていた「自分の店をやりたい」という夢は、これまでのさまざまな縁と後押し、なにより自身の努力によって導かれた。丸3年を迎える今年、客足は順調に伸びているという。



取材・文◎隈元大吾
ティーハウス マユール

住所:〒216-0033  川崎市宮前区宮崎2-3-12 宮崎台ルピナス103
電話番号:044-854-2430
営業時間:10:00〜20:00
11:00〜15:00 ランチ
19:30 ラストオーダー
定休日:木曜

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