坂の由来となる“昔”にはなかなか出会えない

春のサクラと青空もいいけど、
秋のサクラもね
駅前のサクラ並木は黄赤にすっかり色づき、ピンクの花びらに染まる春とはまたちがった趣。落ち葉をかさかさと踏みながら歩いていき、木漏れ日のなかをひらひらと落ちてくる葉を目で追います。
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宮前区は丘陵地帯に位置し、坂道が多いところ。区内には公募によって愛称が制定された坂道が18カ所あり(昔からの呼び名を持つ坂道も含む)、それらの坂には命名の由来を記した標識がそれぞれ設置されています。 第8回 「堂脇坂」の巻![]() <標識に記された坂名の由来> 坂道データ
始点
途中
終点
となりは矢上川。
<散策ノート>
坂の由来となる“昔”にはなかなか出会えない
春のサクラと青空もいいけど、 駅前のサクラ並木は黄赤にすっかり色づき、ピンクの花びらに染まる春とはまたちがった趣。落ち葉をかさかさと踏みながら歩いていき、木漏れ日のなかをひらひらと落ちてくる葉を目で追います。
木の実を見つけるのも 宮前平1丁目の公務員合同宿舎宮崎台住宅が建つあたりの字名はかつて「堂脇」。何か手がかりになるものはないものかと、宿舎のまわりをぐるりと歩いてみましたが、これというものが見あたりません。代わりに見つけたのは枝いっぱいに実った真っ赤な木の実。その鮮やかさにおもわず目を見張ります。 お堂はあっちの稲荷? こっちの稲荷? それとも?
宮前平第1公園に
宮崎第1公園の木々も色づき 樹齢約700年の大イチョウが見事に染まる
花供養祭が行われる 明治の終わり頃、馬絹の吉田仲右衛門という人が1つの発見をしました。それは、「ある日、夕立が降って、大麦のからが濡れてしまった。2〜3日後、その大麦のからがほんのりと温まっているのに気づき、この熱を利用して花を出荷する時期を調整することはできないだろうか」と試されたのが、土室を利用した花作りだそうです。大正時代となり、露地栽培されたモモ、ウメ、サクラなどの枝を土室に入れて温め、早く花を咲かせて出荷したところ、馬絹の花作りはたちまち評判となりました。
少しずつ色づき始めた 大イチョウの足元にはほうきを持った小さなお地蔵さま。どこかで見たことがあるなあと思い出したのが、『宮前バスの旅 第2回 城11 宮前平駅-新城駅前』で訪れた影向寺の「乳イチョウ」。去年12月中旬に訪れたとき、境内が黄金に染まっていたっけ。泉福寺の大イチョウも晩秋から初冬にかけて、すばらしい風景に染まりゆくことでしょう。 07年11月に散歩しました。 ●参考資料/宮前ガイドブック(宮前区)、かわさき散歩(川崎多摩歴史研究会)ほか
文・写真・イラスト:森田奈央 川崎市在住のフリーライター。散歩が好きで、好奇心のおもむくままに日々歩きまわっている。著書に猫を追いかけて歩いた「ネコ路地へ行こう」(小学館文庫)。
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