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かわさきマイスター活動レポート

第28回宮前区民祭レポート

3名のかわさきマイスターが参加

フラワー装飾 都倉正明(とくらまさあき)さん

 華やかな花はパッとその場が明るくなり、目を引きます。この日はブース内で、花束やアレンジメントを販売しましたので、ふと足を止めて見入る来場者も多数ありました。

 この道40年の都倉さんのお宅は、もともと宮前区馬絹で花の栽培をしていました。宮前区は明治時代から花栽培の伝統があり、昔は荷車で六本木まで花を納めに行っていたそうです。今は販売のみですが、花を知り尽くしているだけあって、実に広い分野のフラワー装飾に活躍の場を広げています。「なんでもできなきゃいけない」の言葉通り、花瓶に生けることも、生け花としてあしらうことも、結婚式やクリスマスのアレンジメントも、なんでもこなすのです。
 花の生け方は、生け花の先生に花を納めていたときに教わったといいます。花の季節はもちろんのこと、こういう流儀にはこういう花がなければいけないと、学ぶことが多かったとか。
 「好きだからこの世界に入った。昔から花に魅力を感じて自分から勉強をした」という姿勢は、今でも変わりません。ファッションショーでは、花の流行や流行りの色がわかるといいます。海外旅行に出かけても、ホテルのロビーやレストランに飾られた花や、スーパーで売っている花を見ては研究し、写真を撮るそうです。
 世界各国を見てわかったことは、外国の花は味気ないと感じ、日本の花屋が優秀で、できあがりも日本が一番であるということ。ただし国によっては、中学生のうちから職業を決めて指導をし、学校も住むところも無料で提供するという制度があり、日本における人材育成の考え方とは大きな隔たりがあると、驚きを持ちました。
 都倉さんは、初心者が生活に花を取り入れやすくなるように、「花育活動」も行っています。一般のご家庭で、切り花を長持ちさせるコツを聞いてみました。まずは水あげ。熱湯につけてから水に入れると、瞬間的に水があがるので花のもちがよくなります。そして毎日水を取り替えることも大事です。夏場でしたら、1日に2回水をとりかえるといいそうですよ。
 「頭の中にデザインを思い描いたら、その通りに花を置いていくだけ」といい、その手はとても早く、10分もあればアレンジメントができてしまいます。
 一方で、じっくりと年月をかけて仕上げていくものもあります。「トピアリー」と言って、つげの木のような“つる”ものを、動物などの形をした金網の型に沿って育つようにした植物です。完成まで2年程度かかるとのことで、動物の形にこんもりと緑が育つのがとても楽しみですね。
 お店は、宮崎台駅から少し二子玉川方面に行った、時計が目印の建物にあります。都倉さんがご不在のときでも、その考えや技術を引き継ぐスタッフのみなさんが、迎えてくださいます。
完成まで2年ほどかかるトピアリー
完成まで2年ほどかかるトピアリー
季節の花を取り入れて生活に潤いを
季節の花を取り入れて生活に潤いを
 仕事をしているときに一番張り合いを感じ、一生勉強だと向上心にあふれます。ご自宅の生け垣は、一年中花が咲くように工夫されているとか。休みの日には庭に椅子を出して花を眺め、自分自身でも花を楽しんでいるそうです。心の底から花が大好きなんですね。

都倉生花店
川崎市宮前区宮崎2-11-1
TEL044-877-6333
無休(お正月のみ休み)、9:00~20:00
http://www.tokura-croatia.com/