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かわさきマイスター活動レポート

「かわさきマイスター匠展」3日目レポート

小学生103人がマイスターの技に大歓声

昨年に引き続き、今年も東生田小学校から5年生103人が「かわさきマイスター匠展」を見学に訪れました。栗田佐穂子さん(平成14年度、洋裁・介護服)と岡部勝夫さん(平成14年度、精密板金)が応援にかけつけ、他のマイスターと一緒に小学生に説明しました。
鼈甲(べっこう)の甲羅をあけるとルビーが入っている大きな亀型のペンダントなど、実物のオリジナル作品を子供たちに見せてあげた久保田宗孝さん(デザイン彫金士)。 ふだん目にすることのない、高価なジュエリーの輝きに、生徒たちは目を丸くして驚いていました。「今まで作った中で一番高いものは?」との質問に、「家一軒買えるくらいだよ」とマイスター。名刺を握りしめた子どもや、集合の声がかかっても、質問している生徒もいました。
鎚でスプーンを叩いて、表面に鎚目をつけると、マイスターの手元を見つめていた生徒の間から歓声が上がりました。「金槌の種類もいっぱいあるんだよ」と関戸秀美さん(神社寺院銅板屋根工事)。ぴかぴかに磨かれた金槌に、「わあ、すごい」と再び大歓声が―。
三上峰緒さん(美容師)はまず、テーマを考えてから創作すると説明。美しい作品の数々に、生徒たちは目を見張っていました。ある女子児童は「美容師になりたいけれど、先生の作品がすごすぎて…。ひとつの作品を作るのは大変だと思いました」と圧倒されていました。マイスターも「興味を持ってきちんと聞いてくれました」と嬉しそうです。
代表の女の子が栗田さんデザインの洋服プリントのついたエプロンを身に付けました
代表の女の子が栗田さんデザインの洋服プリントのついたエプロンを身に付けました
栗田さんの「普通に見えて、着やすいのがユニバーサルデザイン」との説明に、みんな、大きな声で「ユニバーサルデザイン!」と復唱していました。実際に、洋服プリントのついたエプロンや片手で着脱できるネクタイを身に付け、そのデザインの素晴らしさが実感できたようです。ネクタイをつけた男子児童は「お年寄りのことが考えられていて感心しました」と声を弾ませていました。
子供たちは盛んにマイスターに質問し、聞いたことを熱心に紙に書き留めていました。後日、「職人の仕事への思い」を作文にまとめたそうです。マイスターの素晴らしい手仕事や情熱、そしてその暖かい人柄は、子供たちの心に深く刻まれたことでしょう。
見学後、「思い出に残ったマイスターは?」と聞かれ、思い思いに手を上げる子どもたち
見学後、「思い出に残ったマイスターは?」と聞かれ、思い思いに手を上げる子どもたち
10月に初めて神奈川県で開催される「技能オリンピック」のキャラクター「カモメン」も登場
10月に初めて神奈川県で開催される「技能オリンピック」のキャラクター「カモメン」も登場

実演と展示を合わせて計15人のマイスターが参加し、3日間、大盛況だった「かわさきマイスター匠展」。来場者はマイスターの熟練技を間近にし、ものづくりの素晴らしさを認識するとともに、きさくなマイスターたちとの交流を楽しみました。川崎市では、マイスターの認定やこうしたイベントを通して、匠の技術の継承や技能の普及・振興活動を支援していきます。