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かわさきマイスター活動レポート

かわさきマイスターに学ぶ 季節のお菓子

ヨーロッパ仕込みの本格レシピが大好評

シュトーレンの生地を1次発酵させている間、デモンストレーションとして、今話題の半熟カステラと、デコレーションケーキの王様、イチゴのショートケーキの作り方も紹介され、大好評でした。


大流行の半熟カステラも!!

ボウルに全卵、卵黄、グラニュー糖を入れて泡立てます。通常は全卵だけですが、卵黄を加えた方がしっとりして断然おいしいとのことで、今日は特別レシピです。生徒さんたちは珍しいレシピに感心しきりの様子でした。浅谷さんは「この手のケーキは卵が一番重要。鮮度が落ちた卵は、割ると流れてしまうのですぐにわかります。できるだけ鮮度の良い卵を使ってください」とアドバイス。
「高速だと目が粗くなるので、低速でミキサーにかけてください」とのこと。
「高速だと目が粗くなるので、低速でミキサーにかけてください」とのこと。
卵を立てすぎると仕上がりがパサパサになるので、7~8分立てで。生徒さんにボウルを回して確認してもらいます。
卵を立てすぎると仕上がりがパサパサになるので、7~8分立てで。生徒さんにボウルを回して確認してもらいます。
薄力粉を振るい入れて混ぜます。真ん中に集めるように、ボウルを回しながら混ぜるのがコツ。垂らした液でのの字が書けるぐらいの固さが目安です。
薄力粉を振るい入れて混ぜます。真ん中に集めるように、ボウルを回しながら混ぜるのがコツ。垂らした液でのの字が書けるぐらいの固さが目安です。
ガス高速オーブン160℃で約15分、焼きます。型からはずしにくいので、浅谷さんは冷凍させてから、はずすそう。家庭では、専用の紙型を使うと、すぐにはずれて便利です。
ガス高速オーブン160℃で約15分、焼きます。型からはずしにくいので、浅谷さんは冷凍させてから、はずすそう。家庭では、専用の紙型を使うと、すぐにはずれて便利です。
「生クリームやいちごソースを添え、一緒に食べるとおいしいですよ」と浅谷さん。こちらは粉糖をかけて。
「生クリームやいちごソースを添え、一緒に食べるとおいしいですよ」と浅谷さん。こちらは粉糖をかけて。

記念日にぴったりのイチゴのショートケーキ

ボウルに全卵、卵黄、グラニュー糖を入れて泡立てます。半熟カステラ同様、ジェノワーズは卵黄を加えた贅沢なレシピです。低速にしたミキサーで泡立て、5分立てのタイミングで、中速へ。7分まで泡立てたら、薄力粉を振るい入れて混ぜ、湯せんにかけて温めたバター、牛乳、サラダ油を加えて混ぜます。
型に流し、ガス高速オーブン170℃で30分焼きます。
型に流し、ガス高速オーブン170℃で30分焼きます。
ボウルに生クリームとグラニュー糖を入れて泡立て、デコレーション用クリームを作ります。
ボウルに生クリームとグラニュー糖を入れて泡立て、デコレーション用クリームを作ります。
ジェノワーズを2枚にスライスし、泡立てたクリームとイチゴでデコレーションします。
ジェノワーズを2枚にスライスし、泡立てたクリームとイチゴでデコレーションします。
クリーム1リットルに対し、砂糖80グラムの割合だそうです。以前は砂糖120グラムで、今よりずっと甘くしていたとか。
クリーム1リットルに対し、砂糖80グラムの割合だそうです。以前は砂糖120グラムで、今よりずっと甘くしていたとか。
マイスターの手もとに視線が集まります。
マイスターの手もとに視線が集まります。
美しくデコレーション。ショートケーキは日本独特のケーキだそうです。
美しくデコレーション。ショートケーキは日本独特のケーキだそうです。
「子供さんに喜ばれるから」と、ケーキ中央のイチゴをカットして口を作り、クリームで顔を描きます。ふだんはチョコレートで描いています。
日本のイチゴは大きくて立派ですが、高価なのでアメリカ産のイチゴを使用しているとのこと。ちなみに、フランスのイチゴはもっと真っ赤な色をしているそう。いずれにせよ、美味しそうです!!
日本のイチゴは大きくて立派ですが、高価なのでアメリカ産のイチゴを使用しているとのこと。ちなみに、フランスのイチゴはもっと真っ赤な色をしているそう。いずれにせよ、美味しそうです!!
今でこそ、日本人好みのレシピをつかんだ浅谷さんですが、帰国後まもなくは、ヨーロッパのレシピをそのまま使って全くお客さんに受けず、苦労したそうです。ある時、ジェノワーズに洋酒のシロップをたっぷり使ったところ、子供が酔っぱらってしまったと、お客様から苦情がきたとか。そんな、ユニークな話も交えながらの実演に、教室は終始、和やかな雰囲気でした。

浅谷さんのお話

クリスマスにシュトーレンを作るのは、ドイツとオーストリアだけです。フランスはブッシュ・ド・ノエルと、あとは沢山の料理。お菓子は付属品で、エクレアやシューなどのプチフルールを作ります。それと、フランスではこの時期になると、何種類ものパテをショーウインドウに並べます。フランスでの修業時代、お菓子屋に勤めたのに、ランチタイムにグラタン作りをさせられたり、鳥をさばくように言われたりして、料理はできないから苦労しました。オーストリアでは1カ月以上も前からシュトーレンを焼いておくので、クリスマスの時期は暇なんですよ。ドイツ、オーストリア、スイスは3時のおやつが豪華ですね。お年寄りでも大きなケーキを食べています。
今日は、ヨーロッパ菓子を知ってほしいというのが狙いです。シュトーレンの生地をこねすぎてしまった人が多かったかな(笑)。レーズンが飛び出してしまったり、成形するのが大変そうでした。手の温かさで自然にバターが溶けるので、無理にこねず、材料を「まわしていく」感覚でこねるのがコツです。

こだわりはとにかく、いい材料を使うこと。材料さえよければ、おいしいものが作れます。そして、毎日、違うものを作れるところが、手作りのよさですね。例えば、私の家には庭にブルーベリーの木があるんですが、お店の商品にも、そういった季節の果物をとり入れるように工夫しています。

リピーターも多いと伺った東京ガスの料理教室。この日はお菓子づくりに慣れた方ばかりだったせいか、生徒さんたちの手際のよさに感心しました。そんな生徒さんたちに、浅谷さんのレシピは、「本格的なのに簡単!」と大好評。質問もたくさん出たので、浅谷さんも教え甲斐があったのではないでしょうか。研究熱心で、後進の育成にも旺盛な浅谷さん。これからも美味しいお菓子を作り続けてください!
浅谷さんのお店は・・・

マリアツェル

■所在地   多摩区中野島3-14-6
■電話    044-932-8829
■FAX     044-932-8829
■営業時間  9:00~19:00
■休み    火、第2・4水
■HP          http://www.fantasista.net/mariazell/