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かわさきマイスター活動レポート

かわさきマイスターにまなぶ ソーセージづくり 体験

添加物、保存料を使用しない自然の風味を堪能!

提供:川崎市
11月3日、『てくのかわさき』において、かわさきマイスター畑幸男氏を講師として迎え、東京ガス株式会社川崎支店と財団法人神奈川県労働福祉協会主催による「ソーセージづくり体験教室」が開催されました。この日、畑先生とアシストを務める娘さんの政美さんの指導のもと、男性5名を含む22名の方が参加しました。なれない作業もありましたが、皆さん、ドイツ製法の本物のソーセージ作りに一生懸命チャレンジしていました。

■てくのかわさき (川崎市高津区溝口1-6-10)
HP:http://www.zai-roudoufukushi-kanagawa.or.jp/tekuno.html

講師のご紹介

■平成16年度認定かわさきマイスター 畑 幸男さん

プロフィール
昭和42年に小田急読売ランド駅前に店舗を開設し、美味しいお肉をえりすぐり販売。昭和60年頃からハム・ソーセージについて独学しながら、本場ドイツ帰りの職人に弟子入り。ドイツ製の機械やスパイスを用いて、本格的な製法でハム・ソーセージの製造・販売をスタート。平成9年 本場ドイツでの食品コンテスト金賞受賞。これ以降、ドイツ・オランダで20以上の入賞実績を誇ります。現在も大手スーパーをしのぎ、地域の方々に愛され、支持されています。

(食肉加工士「有限会社伊勢銀」代表)
川崎市多摩区西生田3-9-20(小田急線読売ランド前駅下車徒歩3分)
電話&ファックス 044-966-9336

この日作ったものは、2種類のソーセージ
(1) 赤パプリカ・マシュルーム・ピスタチオ入り焼きソーセージ(シャンピニオン・ケーゼ)
(2) 生ウィンナー・ソーセージ(ニュールンベルガー)
でした。材料の肉やスパイスは、畑さんが吟味し用意したもので、添加物や保存料は使用されていません。
畑講師によるソーセージの生地作りの実演。参加者は、熱心にメモを取ります。
畑講師によるソーセージの生地作りの実演。参加者は、熱心にメモを取ります。
最初の工程は、それぞれの生地作りです(レシピを参照)。畑先生は、熱心にメモを取る参加者に作業工程や材料の説明や要点を示しながら、生地作りと腸詰めのデモンストレーションをします。当日使われたカッターなどの調理用器具は、全てドイツ製で畑先生ご自慢の優れものばかりです。そして、ソーセージ作りに欠かせないのが氷で、焼きソーセージの生地作りの際は2回に分けて入れて分離させないようにすることや、焦げ防止に焼きソーセージの表面に水を使うこと等を教えてもらいました。皆さん、真剣な表情。
ここからは、参加者が班に分かれて作業開始です。先生があらかじめ準備し冷蔵庫で保存しておいて下さった参加者22名分の焼きソーセージ用の生地を使い型に詰めます。用意された型(1人1個)の内側にラード油を塗り(家庭用油でも良い)、肉を型の中に勢いよくぶつけるように入れ叩きながら詰めていき(空気を抜くため)、最後は、焦げ防止に手を水で濡らして表面を滑らかにします。先生の実演はさすがです。
畑講師が、焼きソーセージの生地を手早く型に詰めます。卓越したマイスターの技です。
畑講師が、焼きソーセージの生地を手早く型に詰めます。卓越したマイスターの技です。
参加者も手を水で濡らし肉を詰めます。
参加者も手を水で濡らし肉を詰めます。
型をグリルにセットする政美さん。100℃で20分、型の向きを変えて、もう20分焼きます。
型をグリルにセットする政美さん。100℃で20分、型の向きを変えて、もう20分焼きます。
これをオーブンで100℃で20分、型の向きを変え、更に20分焼きます。参加者の皆さん、ここまでは余裕の表情でした。焼き上がりが楽しみですね。

絞り袋の口金に羊腸をはめ込み、羊腸を引っ張って先端部分を結びます。
絞り袋の口金に羊腸をはめ込み、羊腸を引っ張って先端部分を結びます。
その間に、生ウィンナー・ソーセージの肉詰めの作業をします。ウィンナーメーカーの絞り袋に口金を通した後、袋の約七分目まで少しづつ肉を詰めます。空気が入らないように肉をよく押し込みます。ただし、あまり詰め込み過ぎないよう気をつけます。それから、ぬるま湯で洗い、バットで30分位水につけて塩抜きした天然の羊腸を絞り袋(ソーセージ用、東急ハンズなどで市販されています)の口金の先に手繰るようにしてかぶせ、羊腸の先端を引っ張って結びます。
さあ、ここからが大変。二人一組で、1人が肉を袋から絞り出し、もう1人が、肉が出るのに合わせて腸を伸ばしていきます。ところが、これがかなり大変な作業。肉がなかなか出なかったり、反対に強く押しすぎて羊腸が切れたり、重労働です。そのたびに、先生と政美さんが手助けに大忙し。切れたら途中で切って、縛り、またやり直します。でも、皆さん、時間と共に次第に慣れ、段々スムーズに肉が出てくるようになりました。絞り終えた腸は、適当な長さに切り、先端を結びます。長いものだと50センチ以上にもなります。
2人一組で肉を羊腸に絞り出します。この作業は、力の入れ具合が大変でした。
2人一組で肉を羊腸に絞り出します。この作業は、力の入れ具合が大変でした。
参加者の応援に回る畑講師。
参加者の応援に回る畑講師。
今度は、テーブルの上に腸を置き、左手でつかんで押え、約20センチ(1本分)毎に右手で外側に(向こう側へ)2回ほどひねり、繋ぎ目を作ります。皆さん、ここでもちょっと四苦八苦。政美さんが各班を回り、器用にひねり方を教えていました。人数分の本数に(一班約40本)作り終えると、それをタコ糸でまとめて縛ります。
政美さんは、絞り終えた腸の回し方を参加者に教えてます。忙しそう。
政美さんは、絞り終えた腸の回し方を参加者に教えてます。忙しそう。
ひねり終えたら一つにまとめていきます。すっかりソーセージらしくなりました。
ひねり終えたら一つにまとめていきます。すっかりソーセージらしくなりました。
鍋には約40本のソーセージが。
鍋には約40本のソーセージが。
いよいよ生ウィンナー作り最後の工程です。75℃~80℃の湯がたっぷり入った鍋に生ウィンナーをひたひたに入れ、アルミフォイルをかぶせ(落とし蓋がベスト)一番弱火で25分ほど茹でます。沸騰させないように、10分ごとにチェックします。家庭で作る際は、野菜を一緒に煮てもよいそうです。ここに来て、やっと皆さんの表情にほっとした様子が見られました。

「ピピッとコンロ」で作る簡単クッキングpresented by 東京ガス川崎支店

さあ、ここでちょっと気分を変えて。主催者の東京ガス株式会社川崎支店の宮さんによるガスコンロ「ピピッとコンロ」を使ったミニクッキング。ご飯3合を20分でコンロの「炊飯」にあわせてガス炊きし、水に浸したペーパータオルで包んだ卵を更にアルミフォルイルで包み、上下強火のグリルで15分のタイマーセットでゆで卵を作りました。こんなに簡単にゆで卵とご飯が炊けるなんて、本当に便利で手間いらずですね。
水で濡らしたペーパータオルで包んだ卵を、更にアルミホイルで包みます。
水で濡らしたペーパータオルで包んだ卵を、更にアルミホイルで包みます。
「ピピッとコンロ」のグリルにアルミホイルで包んだ卵を入れ、上下強火15分のタイマーでセット。これで全てOK。ガス台では、同時進行で生ウィンナーを茹でています。
「ピピッとコンロ」のグリルにアルミホイルで包んだ卵を入れ、上下強火15分のタイマーでセット。これで全てOK。ガス台では、同時進行で生ウィンナーを茹でています。
■東京ガス株式会社川崎支店
住所: 〒210-0023 神奈川県川崎市川崎区小川町6-1
電話: 044-211-7212  ファックス: 044-211-7138
HP: http://www.tokyo-gas.co.jp

茹で上がった生ウィンナー・ソーセージと焼きソーセージを参加者の方が見せてくれました。ナイスショット!
茹で上がった生ウィンナー・ソーセージと焼きソーセージを参加者の方が見せてくれました。ナイスショット!
さあ、いよいよ生ウィンナーが茹で上がりました。鍋から取り出しボウルにあけます。その頃には、焼きソーセージも調理完了(家庭で作る場合、細い針などで端を少し刺し、抜いたときに何も付かなければOK)。焼きソーセージはお土産用です。子供さんやご家族に喜んでもらえますね。その後、皆で協力して盛り付けをしました。
試食タイム。テーブルには、お土産用の焼きソーセージが。生ウィンナー・ソーセージは1人約10本。生ウィンナー・ソーセージも皆さんお土産に持って帰られました。
試食タイム。テーブルには、お土産用の焼きソーセージが。生ウィンナー・ソーセージは1人約10本。生ウィンナー・ソーセージも皆さんお土産に持って帰られました。
皆さん、待ち遠しそうな表情。メニューは、ご飯、ゆで卵、先生が、ソーセージに合うよう用意してくださったピクルスとマスタード付、生ウィンナー・ソーセージです。では、いただきま~す。さて、お味はいかがですか?ある女性は、「スパイスが効いてますが、強くなくソフトでとても美味しいです。素晴らしいです」とのコメント。私も畑さんの好意で、2種類のソーセージの試食をさせていただきましたが、しっとり感があり、スパイスの効いた自然の風味がとても美味しかったです。

調理を終えて、先生は締めくくりに、参加者に「皆さん、食の安全には充分気をつけてください。今日は、結着剤(肉と水分が混じるように使うつなぎのような役割)の代わりに卵を使いました。添加物は身体に良いものではないので、製品の裏側のラベルを見てから買ってください。生の食品は買ってから2日以内に食べきります。それが本当の美味しさです。」と貴重なアドバイスを下さいました。政美さんは、「皆さん、腸の巻き方が難しそうでした。力の要る作業でしたからね。」と参加者をねぎらっていました。お2人とも有難うございました。
この後、参加者の方々は主催者の東京ガスからお土産の入った袋「パッチョ君」を受け取り、ソーセージづくりは無事終了しました。皆さん、本当にお疲れ様でした。

参加者の感想

■Aさん(男性)
このイベントは妻が最初に見つけましたが、彼女の代わりに初めて参加しました。ウィンナーはとても新鮮で優しい味でした。マイスターも気さくな方で良かったです。

■Bさん(男性)
ソーセージが好きで、今日は2回目です。食の安全を意識するマイスターの教え方がわかりやすかったです。

■Cさん(女性)
インターネットを見てすぐ応募しました。3歳の子供がソーセージが大好きで、普段から安全な食品を選んでいます。調理は難しかったけれど、美味しくて楽しかったです。

本日のレシピ(材料は、当日使用のものです)

型から出しスライスした焼きソーセージと生ウィンナー・ソーセージ
型から出しスライスした焼きソーセージと生ウィンナー・ソーセージ
焼きソーセージ(シャンピニオン・ケーゼ)(焼型1個分、2~3人分)

【材料】
豚挽き肉 500グラム
塩  8グラム
氷 50グラム(最小でも)
卵 1個(肉の使用量が1キログラムまで)
マッシュルーム(缶詰でよい)適量
赤パプリカ 1個
ピスタチオ 50グラム
ラード或いは家庭用油 少量
焼型 1個、綿製絞り袋(口金付き)1枚
<スパイス>
白こしょう、メース、ジンジャー、カルダモン 微量

【生地作り】
●肉、塩、マッシュルーム、赤パプリカ、ピスタチオ、分量の半分の氷をフードプロセッサーにいれ何回か回転させ、スパイスを入れ再び回転させます。
●卵を割り入れ、更に撹拌し、残りの氷を加え、もう一度滑らかになるまで撹拌します。荒いソーセージか滑らかなソーセージか好みにより撹拌の程度を調節します。
●ボウルにあけます。以下、本文に戻ります。
(メースなどのスパイスやピスタチオなど割高なものは、臨機応変に使用してください。ソーセージは、冷蔵保存で1週間程度です。)
生ウィンナー・ソーセージ(ニュールンベルガー)

【材料】
豚赤身肉 250グラム 3mm目プレートで挽いたもの
豚三枚肉 200グラム 6mm目プレートで挽いたもの
(初心者は、豚荒挽き肉500グラムで作ってもよい)
玉ねぎ 25グラム 四分の一個程度
にんにく 一かけら
氷 25グラム
<添加物>
卵 1個
塩 16グラム
ブラートブルストスパイス・フリューブ  5グラム
マジョラム 1グラム 
(スパイスは、畑氏の店で買えます。)

【生地作り】
●豚赤身肉、玉ねぎ、塩、卵、ブラートブルストスパイス・フリューブの順にフードプロセッサーに入れ10回転。
●氷を全量いれ、生地をよく撹拌します。
●三枚肉の荒挽きをプロセッサーに入れ、マジョラムを加えて低速で3~4回転。
●羊腸18に充填→ボイル→冷却(15分ほど水を流しながら冷やす)→冷蔵庫に入れます。
 冷蔵保存は2週間程度。ソーセージをフライパンで焼いても美味しいです。
畑さんの商品は、ご子女が新百合ヶ丘で経営する「バッケン ウント ヴラーテン」でも購入できます。

■バッケン ウント ヴラーテン
住所:〒215-0021川崎市麻生区上麻生1-6-3マプレ27G-1 (小田急線新百合ヶ丘駅徒歩3分)
電話&ファックス:044-951-4386 
HP:http://www.backen36.com/