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かわさきマイスター活動レポート

震災被災者向け介護グッズを小中学校連携で制作第2弾

手作り介護グッズを被災地へ贈るプロジェクト ~枡形中学校編~

提供:川崎市

「かわさき」から発信!手作り介護グッズを被災地へ贈るプロジェクト~第2弾・枡形中学校編~

7月26日(火)に川崎市立枡形中学校の洋裁室において、かわさきマイスターの栗田佐穂子さん指導による「介護グッズを被災地へ贈るプロジェクト」が実施されました。このプロジェクトは、去る7月14日(木)に登戸小学校で行われた『手作りグッズを被災地へ贈るプロジェクト』の第2弾として開催されたもので、栗田さんをはじめ、登戸ドレスメーカー学院の先生や生徒さん、高齢者・体の不自由な方の服の研究等を行うボランティアグループ「糸の詩」のメンバーの方等がスタッフとして参加。当日は、同中学校の有志の生徒達22人が、第1弾の際に傘から取り外された傘の生地を使って「食事エプロン&ケープ」を制作しました。
かわさきマイスター・栗田佐穂子さんからプロジェクトの説明を受ける枡形中学校の生徒の皆さん
かわさきマイスター・栗田佐穂子さんからプロジェクトの説明を受ける枡形中学校の生徒の皆さん

かわさきマイスター・栗田佐穂子さん
かわさきマイスター・栗田佐穂子さん
栗田 佐穂子(くりたさほこ)さん

あらゆる人にとっておしゃれで着やすい洋服「ユニバーサルファッション」をの先駆者として、テレビ等のメディアでその作り方を紹介し、普及に尽力。また、登戸ドレスメーカー学院副校長を長年にわたり務める一方、ボランティア団体「糸の詩(いとのうた)」を主宰するなど、様々な活動を行っています。
平成14年度に認定された洋裁・介護服のかわさきマイスター。
★栗田先生の詳しい紹介ページはこちら
【連絡先】
登戸ドレスメーカー学院 アソシエCHACO


■住所:    川崎市多摩区登戸2130-2 アトラスタワー向ヶ丘遊園2F
■電話/FAX: 044-900-8844 / 044-900-8845
■営業時間: 10:00~20:00
■定休日:  日曜・祝日休み
■HP:   http://www.a-chaco.com

今回、プロジェクトに参加したのは、生徒会が中心となって福祉委員会の呼びかけに賛同し、参加を決めた有志の皆さん22名。1・2年生を中心に、バスケ部やバドミントン部など、夏休みの部活動の合間をぬって参加をしてくれました。栗田さんは、そんな有志の生徒さん達にプロジェクター等を使い、作り方を説明。早速、作業に入りました。

登戸小学校の子供達が準備してくれた生地を使い、いざケープ作り!

自分が制作するケープの生地を選ぶ生徒の皆さん。素敵な作品になるよう、慎重に柄選びます
自分が制作するケープの生地を選ぶ生徒の皆さん。素敵な作品になるよう、慎重に柄選びます
前回の登戸小学校の5年生児童132名の皆さんが一生懸命外してくれた傘の布を使い、ケープを作る作業に入ります。

準備された布の山から、自分の気に入った柄を選んでいざ作業開始。

一人一枚の布を使って作品を作っていくので、布を選ぶ目はけっこう真剣です。布を選んだら、栗田先生が用意してくれたバイアステープから自分の布に似合うものを選びます。

 「あなたは何部?」

…地元出身でご自身の子どもたちもこの枡形中学校出身という栗田さんが気軽に生徒達に話しかけながら、バイアスを手渡していきます。その和気藹々とした雰囲気に、生徒さん達もリラックス、笑顔がこぼれました。
生地を選んだら、その生地に合う<br>バイアステープ選び
生地を選んだら、その生地に合う
バイアステープ選び
わかりやすく作り方がまとめられたプリントも<br>一人ひとりに配られました
わかりやすく作り方がまとめられたプリントも
一人ひとりに配られました
いよいよ作業に入ります。<br>まずは傘の端を切る作業
いよいよ作業に入ります。
まずは傘の端を切る作業
端を切ったら、次はその端を縫う作業。<br>丁寧にマチ針を打っていきます
端を切ったら、次はその端を縫う作業。
丁寧にマチ針を打っていきます

作業時間1時間半、完成間近!!ラストの難所に挑戦!

バイアス掛けは今回の作業の中で<br>最も難易度の高い作業。<br>5mm幅のバイアスをミシンで縫いつけます
バイアス掛けは今回の作業の中で
最も難易度の高い作業。
5mm幅のバイアスをミシンで縫いつけます
わからないところはスタッフさんと一緒に<br>あきらめずに仕上げます
わからないところはスタッフさんと一緒に
あきらめずに仕上げます
伸びる性質のあるバイアステープに<br>苦戦しながらも、丁寧に丁寧に、<br>地道にミシンの針をすすめます
伸びる性質のあるバイアステープに
苦戦しながらも、丁寧に丁寧に、
地道にミシンの針をすすめます
この難易度の高い作業にも関わらず、<br>黙々と器用に作業に没頭する生徒さん<br>が多かったのが印象的でした
この難易度の高い作業にも関わらず、
黙々と器用に作業に没頭する生徒さん
が多かったのが印象的でした
作業からおよそ1時間半が経過し、生徒さんの作業も佳境に入ります。仕上げのバイアステープをくるりと巻き込んで縫い上げる作業は、とても難易度の高い作業で、かなりの集中力を要します。
 
とはいえ、各テーブルには、応援として参加してくださった、登戸ドレスメーカー学院の生徒さんや、ボランティアグループ「糸の詩(いとのうた)」のスタッフさんがつき、サポートしてくれるので、問題なし。わからないところを質問したり、ちょっと手伝ってもらったりと順調に作業が進んでいきました。
もちろん、自分の力だけでコツコツと作業を進める生徒さんの姿も多く、スタッフさんから「とっても器用!」「上手、上手!」などの声もあがっていました。確かに、相対的に見てもとても器用に作業を進めている子が多く、その手際の良さに驚きました。

達成感いっぱい、作業終了~♪

出来上がったケープをかざして<br>「楽しく縫うことができました」<br>と喜ぶ生徒さん
出来上がったケープをかざして
「楽しく縫うことができました」
と喜ぶ生徒さん
 全ての作業が終わり、仕上がった作品を友達同士で見せ合う生徒の皆さん達の表情は笑顔でいっぱい。
 傘の布地は木綿と違って決して縫いやすいものではないし、2時間近く集中して仕上げた達成感はひとしおだったことでしょう。
 感想を訊ねると「最初は楽しそうだなと思って参加したけど、意外と難しいところもあって、でもそれが楽しかったです」という意見も多く聞けました。

伝統のボランティア活動に新しい取り組みがまた1つ増えました

今回の取り組みについて、枡形中学校・前田高幸校長は「本校では、生徒会を中心に省エネ環境学習の一環として、3R(リデュース・リユース・リサイクル)運動に取り組んだり、養護学校の運動会をお手伝いさせてもらったり、多摩川美化活動、近隣のゴミ拾い、多摩川の橋桁に書かれた落書き消しなど様々なボランティア活動に積極的に取り組むなど、福祉学習にも力を入れています。毎年6月には、「どんなボランティアが自分たちにできるか」を話し合うリーダー研修会行われるのですが、来年度は今回の取り組みも生徒から声が上がるのではないでしょうか。今回、登戸小学校の5年生の皆さんが布を外してくださったものを作品に仕上げる、そんな連携を繋げていくこともとても素晴らしい経験になるのではないかと思います」とお話をしてくださいました。
また、第2弾のプロジェクトを無事に終えた栗田さんは「私自身、この場所で子ども達を地域に育ててもらったこともあり、地元に何かの形で協力できたらという想いが10年をかけてようやく実現できました。作品も上手に出来て、それを作る子どもたちの顔がとても輝いていました。そんな子ども達の真摯に取り組む姿や、被災地の方々に対する素直な想いに触れる中で、教育現場については色々なことが言われる時代ではありますが、現場では本当に立派な教育が出来ているなと感動しました。明日の日本は明るいですね!」と笑顔で感想を述べてくださいました。
川崎市立枡形中学校

■住所     川崎市多摩区枡形1丁目22番1号
■電話番号   044-900-1304
■FAX      044-922-3196
■ホームページ http://www.keins.city.kawasaki.jp/school/original/ke303801.html